外国産ローヤルゼリー事情
ローヤルゼリーは、疲労回復・栄養補充・食欲増進・老化抑制など、多くの効能がある健康食品です。日本では、生ローヤルゼリーやサプリメントといった商品が多く販売されていますが、ほとんどは外国産のローヤルゼリーです。ここでは、外国産のローヤルゼリーについて考察していきます。
ローヤルゼリーのほとんどは外国産
健康食品の注目が高まっている背景もあり、日本のローヤルゼリーの消費量は世界トップクラスです。一方で、国産のローヤルゼリーの生産量は極めて少なく、国内で流通しているローヤルゼリーの90%以上は中国産で、残りが国産や東南アジア産となっています。
日本は、北日本と西日本では気候にも大きな違いがあります。ミツバチは温かい環境を好むため、養蜂場は中国地方や九州地方など比較的暖かい地域に集中しています。また、日本は国土が狭いため、農薬や工場の排気ガスのリスクが無く温かい地域となると、養蜂に適した場所はそう多くはないのです。
ローヤルゼリーの需要は高いものの、国産ではとても供給が追い付かないため、外国からの輸入に頼らざるを得ないのです。
最も多い中国産ローヤルゼリー
中国の国土は、日本の約26倍です。大気汚染で騒がれた中国ですが、広大な国土の中には、公害の届かない大自然も豊富に存在しているのです。特に南東部の浙江省や、北東部の吉林省には、フランスの有機認証機関「エコサート」の認証を受けた養蜂場があり、高品質のローヤルゼリーを生産しています。また、西部の青海省には4000メートル級の山々に囲まれた広大な菜の花畑が存在し、ミツバチの楽園とも呼ばれる自然環境が整っています。
養蜂に適した環境を多く持つ中国は、世界最大のローヤルゼリー生産輸出国で、日本・欧州・米国・東南アジアなど世界各国に輸出しているのです。
中国以外の国のローヤルゼリー
中国以外では、タイ・台湾・ベトナムなど東南アジア産のローヤルゼリーが流通しています。ローヤルゼリーは、熱や空気に弱い生鮮食品で、鮮度が命です。そのため、輸入するローヤルゼリーも中国をはじめ、輸送距離が比較的短いアジア諸国が多くなっているのです。
ローヤルゼリーは、フランスやイタリアなど欧州諸国でも広く愛されています。特にルーマニアは、「アピセラピー」と呼ばれるミツバチ産品を用いた医療法も存在するなど、ミツバチ文化が深く浸透しています。しかし、輸送距離が長いこともあり、日本国内ではヨーロッパ諸国産のローヤルゼリーはあまり見られません。
徹底した品質管理で安心な外国産ローヤルゼリー
日本では、食への関心が高まっていることから、国産の食材が好まれる傾向にあり、ローヤルゼリーも国産の商品が理想だと考えられています。しかし、輸入されたローヤルゼリーは、(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会の厳しい審査を経て、初めて正式にローヤルゼリーとして認められます。外国産のローヤルゼリーを購入する際は、(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会の付与する「公正マーク」が付いているかどうかで、品質の良さを判断することができます。
また、大手の養蜂メーカーでは、中国やタイなどの契約養蜂場に直接赴いて、定期的に品質チェックを行っています。契約養蜂場の様子をホームページに載せている養蜂メーカーであれば信頼性が高く、安心してローヤルゼリーを購入していただけます。
まとめ
日本で流通しているローヤルゼリーの90%以上は外国産です。中国産やタイ・ベトナム産の商品がありますが、(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会や各養蜂メーカーの品質検査が行われるため、品質の高さは保証されています。また、外国産ローヤルゼリーは国産に比べると比較的安価で手に入れられるというメリットもあります。
国産・外国産に限らず、ローヤルゼリーは高価な健康食品なので、ホームページで養蜂場の様子や成分が明記されている信頼性の高いメーカーから購入されるのが良いでしょう。