ローヤルゼリーが高級品である理由
ローヤルゼリーと聞くと、「高級なハチミツなの?」と思われる方も少なくありません。スーパーやドラッグストアでハチミツを見かけても、ローヤルゼリーそのものを見ることはまず無いでしょう。ローヤルゼリーはハチミツとは全く別物で、高級品として扱われる健康食品です。ここでは、ローヤルゼリーがなぜ高級品として扱われるのかについて、ご紹介します。
ローヤルゼリーが高級品である理由
ローヤルゼリーと一言にいっても、生ローヤルゼリー・サプリメント・ドリンクなどさまざまなタイプがあります。しかし、安価な商品であっても1カ月分で3000円ほどするため、決して安いものではありません。
ローヤルゼリーが高級品として扱われる理由には、採取量が極めて少ないこと・品質管理コストがかかること・抜群の健康効果が期待できることが挙げられます。
採取に大変手間がかかる
ローヤルゼリーの採取は、基本的に手作業で行われています。養蜂場のミツバチの巣箱には、「王台」と呼ばれる小さな穴がたくさんあり、そこにローヤルゼリーと女王バチの幼虫が収められているのです。女王バチの幼虫は、ほんの小さな力でも簡単に潰れてしまうため機械では難しく、熟練した職人による繊細な手作業が必要になり、大量生産することはできないのです。
また、ミツバチ一匹の体重はわずか0.1gしかありません。ミツバチ一匹が生み出すローヤルゼリーは極少量で、1gのローヤルゼリーを採取するのに約15万匹分もの労力が必要になるといわれます。
品質管理コストがかかる
ハチミツは、ミツバチの保存食のため長期間保存することが可能です。一方、ローヤルゼリーは生もので水分が多く、そのまま置いておくとすぐに腐敗してしまいます。そのため、採取されたローヤルゼリーは直ちに冷凍保存されます。出荷の際に解凍し、鮮度を保つためにクール便で配送されているのです。
このように、品質管理にコストがかかることも、ローヤルゼリーが高価になる要因の一つとなっています。
抜群の健康効果
採取量が少ないことや鮮度維持が大変なことを挙げましたが、何といってもローヤルゼリーの魅力は抜群の健康効果でしょう。ローヤルゼリーは、ビタミンやミネラルが豊富で、人間の健康に必要な必須アミノ酸を全て含むため、スーパーフードとも呼ばれます。1カ月、2カ月と飲み続けることで体質を改善し、疲れが取れやすくなる・風邪を引きにくくなる効果が期待できるのです。
また、1954年には当時のローマ皇帝がローヤルゼリーを飲んで体調が良くなり、世界に向けて「私はローヤルゼリーに命を救われた。」と発表しました。これ以降、世界各国で「不老長寿の薬」として価値が高まり、健康食品の定番となっているのです。
産地によっても値段が変わる
日本で販売されているローヤルゼリー商品の約95%は、中国産ローヤルゼリーを使用しています。中国産の場合、生ローヤルゼリー100gでおよそ5000円~8000円ほどのものが主流です。
また、国産ローヤルゼリーは希少価値が高く、100gで20000円近くする場合も多いです。日本では、蜜源となる花々が自然破壊や開発で少なくなったことや、人件費の高さが要因となって、採取量が減少し価格が上昇しているといわれます。それでも、食の安全に注目が集まる現代では国産食品の人気は高く、国産ローヤルゼリーは根強い支持を得ているのです。
まとめ
ローヤルゼリーは高級品として扱われるため、ネット通販やミツバチ専門店に行かなければ、なかなか見かける機会はありません。採取量が少ないこと・鮮度管理が難しいこと・健康効果が抜群であることが、ローヤルゼリーが高級品である所以です。
自然界では、群れの王である女王バチしかローヤルゼリーを食べることは許されません。ミツバチ界の宮廷料理・ローヤルゼリーを食べて、リッチな気分を愉しんでみてはいかがでしょうか?