ローヤルゼリーで耳鳴りを減らす
耳鳴りとローヤルゼリー
耳鳴りとは、周囲に音を出す物が無いのに、音がしているように感じる状態のことです。原因としては、中耳炎・騒音による耳へのダメージなど耳の疾患によるものから、ストレスによる自律神経の乱れ・高血圧など一見全く関係ないような症状が原因になっている場合もあります。
ミツバチの作り出すローヤルゼリーは、ビタミン・ミネラル・アミノ酸など、実に40種類以上もの栄養素を含む健康食品です。滋養強壮に効くとされ、栄養ドリンクやプロテインなどにも配合されていることで知られます。また、ローヤルゼリーを継続的に摂取することで、耳鳴りの症状が軽減することが判明しています。
ローヤルゼリーによる耳鳴り改善の研究報告
ローヤルゼリーが、耳鳴りの改善に有効であることを示す研究報告が寄せられています。だけクリニック耳鼻咽喉科・嶽良博氏らが行った実験では、耳鳴りを感じている人(24名)を2グループに分け、一方には1日700mgのローヤルゼリー、もう一方には1日2800mgのローヤルゼリーをそれぞれ8週間摂取してもらいました。8週間後に自覚症状のアンケート、および機器を用いて耳鳴りの大きさや高さを調べる検査を行い、医師による試験データの総合的な評価を行いました。その結果、1日700mgのローヤルゼリーを飲んでいたグループは耳鳴りの改善率が25%、1日2800mgのローヤルゼリーを飲んでいたグループは改善率が88.3%という結果が得られたのです。特に、耳鳴りの大きさ・気になり方といった耳鳴りの重症度を示す項目での改善が認められました。
ローヤルゼリーが耳鳴り改善に有効な理由とは?
耳鳴りにつながる要因として、自律神経のバランスの乱れや高血圧が挙げられます。ローヤルゼリーに含まれる成分は、これらの症状の緩和に効果を発揮することから、耳鳴りの改善につながると考えられています。
自律神経のバランスを整える
自律神経には、心身を緊張させて血管を収縮させる「交感神経」と、心身をリラックスさせて血管を拡張させる「副交感神経」の2つがあります。この2つがバランス良く働くことで、血流は正常に保たれているのです。しかし、緊張や不安といったストレスを長期間感じ続けると、次第に副交感神経が弱まって交感神経の働きが優位になる場合があります。その結果、慢性的に血流が悪くなることで、耳鳴りを発症するのです。
ローヤルゼリーに含まれている「コリン」という成分は、体内で神経伝達物質「アセチルコリン」となります。アセチルコリンは、自律神経の中枢といわれる「間脳」という部位に働きかけ、副交感神経の働きを活発にする作用があります。その結果、自律神経のバランスが改善して血流が正常になるため、耳鳴りの改善につながっていると考えられます。
血圧を緩やかに降下させる
血圧とは、血管の中を流れる血液が血管壁に与える圧力のことです。塩分・脂肪分に偏った食生活や睡眠不足が続くと、慢性的に血圧が高くなって、いわゆる高血圧という状態になります。高血圧によって血管の圧力が強まり、血液の雑音が聞こえることが耳鳴りの原因となるのです。
ローヤルゼリーに含まれるタンパク質は、血圧を緩やかに降下させる作用が認められています。大阪外国語大学保健管理センター・梶本修身氏らが行った実験では、血圧が高めの人を2つのグループ(それぞれ53~54人)に分け、一方には「ローヤルゼリータンパク質加水分解物1000mgを配合した錠剤」、もう一方には「ローヤルゼリーを含まない錠剤」を1日1回、12週間摂取してもらいました。12週間後に血圧を測定したところ、ローヤルゼリーの含まれた錠剤を飲んでいたグループは、ローヤルゼリーの含まれていない錠剤を飲んでいたグループに比べて、最高・最低血圧の平均値が、いずれも摂取前より低くなっていることが確認されました。また、摂取終了後に、以前よりも血圧が高くなるリバウンド反応も見られず、ローヤルゼリーは安全かつ穏やかに血圧を降下させると結論されています。
まとめ
耳鳴りの原因は、中耳炎など耳の疾患によるものから、自律神経の乱れや高血圧など一見関係ないように思われる症状による場合もあります。ローヤルゼリーは、自律神経のバランスを改善したり、高血圧の改善に効果を発揮することから、耳鳴りの解消につながっていると考えられています。
耳鳴りが気になる場合、まずは耳鼻咽喉科を受診するのが第一です。その上で、日々の健康習慣としてローヤルゼリーを摂取することにより、耳鳴りの予防や改善に大きな効果が期待できます。