ローヤルゼリーとマルチビタミン、どちらを選ぶべき？

健康維持や栄養補助の目的で、さまざまなサプリメントが販売されています。中でもローヤルゼリーとマルチビタミンは、特に人気の高い商品です。どちらも体質改善に役立つものですが、それぞれどういった基準で選べば良いのでしょうか？

ローヤルゼリーの成分って？

ローヤルゼリーとは、ミツバチが食べた花粉を体内の酵素で消化・分解し、頭部の咽頭腺と呼ばれる器官から分泌したものです。ハチミツに比べて作られる量がとても少なく、ミツバチの群れの長である女王バチのために作られる貴重な食品です。栄養価が非常に高いことで有名で、三大栄養素（糖質・脂質・タンパク質）をはじめ、アミノ酸・ビタミンB群・ミネラルなど合計40種類以上もの栄養素が含まれています。生まれたときから栄養たっぷりのローヤルゼリーを食べ続けた女王バチは、他の働きバチ達の約2～3倍の体格になり、寿命も働きバチの約30倍になるのです（約3～4年）。

自然界でこれほど多くの栄養素を含む食品はほとんど見られず、ローヤルゼリーは「天然の栄養剤」ともいわれています。

ビタミンB群

ローヤルゼリーにはビタミンのうち、ビタミンB群に属する8種類（B1・B2・B6・B12・葉酸・パントテン酸・ナイアシン・ビオチン）が含まれています。ビタミンB群は、主に食物から摂取した糖質や脂質をエネルギーに代謝する働きを持つことから「元気のビタミン」とも呼ばれています。8種類のビタミンB群が相互に補い合って、疲労回復・老廃物の排出・肌荒れの防止・免疫力アップなどの効果が期待できます。

ローヤルゼリーに含まれるビタミンB群の働きについて、もっと詳しく知りたい方

ミネラル

ミネラルは別名「無機質」ともいわれ、体内では合成することができないため食物から摂取する必要のある栄養素です。ローヤルゼリーには8種類のミネラル（カルシウム・カリウム・リン・マグネシウム・マンガン・鉄分・銅・亜鉛）が含まれています。それぞれ骨や血液の形成・神経の興奮を鎮める・全身の新陳代謝を正常に保つなど、体の調子を整える役割を果たしています。

ローヤルゼリーに含まれるミネラルについて、もっと詳しく知りたい方

アミノ酸

私たちの筋肉・骨・血液・内臓などあらゆる組織は、タンパク質によって構成されています。そして、タンパク質を小さく分解した最小単位の物質がアミノ酸なのです。ローヤルゼリーには、体内で合成することのできない9種類の必須アミノ酸を含む20種類のアミノ酸が含まれています。そのため、アミノ酸の含有量を評価する「アミノ酸スコア」では100点満点となっています。

また、必須アミノ酸のうち3種類（バリン・ロイシン・イソロイシン）は、疲労回復や運動パフォーマンスの向上に有効であることが判明しています。そのため、マラソンランナーをはじめとするアスリートも、アミノ酸補給のために積極的にローヤルゼリーを摂取しているのです。

ローヤルゼリーとスポーツパフォーマンスの関係について、もっと詳しく知りたい方

マルチビタミンって？

ビタミンは13種類（ビタミンA・8種類のB群・C・D・E・K）存在し、これらの全て、あるいはほとんどを含んだ商品がマルチビタミンと呼ばれます。ビタミンは主に緑黄色野菜に多く含まれており、熱を加える・生で食べるなど調理法によっても、体への吸収率が変わってきます。そのため、食事内容に気を付けていても、まんべんなくビタミンを摂取するのは難しいものです。特に、お肉が中心の食生活で野菜が摂れていないと感じている方は、ビタミンが不足している可能性が高いといえるでしょう。

ローヤルゼリーにはビタミンB群が含まれていますが、それ以外のビタミンは含まれていません。マルチビタミンであれば、ほぼ全てのビタミンをまとめて摂取することができます。ただし、商品によっては一部のビタミンが含まれていない場合もあるので、含有成分をチェックするようにしましょう。

まとめ

ローヤルゼリーは、ミツバチが花粉をもとに作り出した健康食品で、ビタミン・ミネラル・アミノ酸に加えて、三大栄養素も含まれており天然の栄養剤と呼ばれています。一方、マルチビタミンとは、全てのビタミン、あるいはほとんどのビタミンを含有した商品のことで、サプリメントやドリンクなどのタイプが販売されています。

最近野菜が摂れていないな、と感じる方にはマルチビタミンがおすすめです。一方、特に野菜不足ではないものの、体質を改善して美容や免疫力アップを図りたい、とお考えの方にはローヤルゼリーがおすすめです。